ケニアと日本をつなぐサイザル物語

~ある女性企業家の視点~

長い物には巻かれろ?織りトレーニングその②

先週お伝えした織りトレーニング。

今週も絶賛開催中です。

 

前回覚えたペダルの結びはまだ序の口。

本題はここから!

「整経」と「巻き取り」です。

 

整経とは必要な経糸(たていと)を測る過程です。

10㎝毎に配置した細長い杭に糸を巻き付けて、

糸の幅と順番を決めていきます。

f:id:amberhour:20161120064056j:plain

今まで使っていた整経台が使いづらかったので

これを機に隣の大工さんに新しいものを

完全手作りで作ってもらいました!

なんと、杭は一本、一本

カンナで削って丸くしています。

f:id:amberhour:20161120064330j:plain f:id:amberhour:20161120064333j:plain

(ソファで上司はお昼寝中でも頑張る大工さん!カンナ仕上げは圧巻でした)

 

実はこの工程、織り準備の中で

最も大事といっても過言ではありません!

 

適切な糸の幅と長さを用意するのはもちろんのこと

引っ張り具合がバラバラで

きつい糸と緩い糸が混ざると

まぁ、織りにくいことこの上ない。

糸の順番も一歩間違えると、後が悲惨です。

 

測り終わった糸は、織り機の後ろに設置し

「巻き取り」作業に入ります。

糸を必要な幅に広げてから、長い長い糸を少しずつ

後ろの棒に巻き込んでいきます。

f:id:amberhour:20161120064600j:plain

更に「綜絖通し」→「筬通し」→「結び」と続き

初めて織り始めることができます。

 

織り体験クラスなどに行くと糸が全て用意してあり

カタン、コトン、と織りだけを楽しめますが、

実は一番大変な作業は全部終わらせてくれている!

ということはどうか覚えておいてください。

 

さて、本題の「長い物には巻かれろ」。

巻き取りの話だからダジャレで付けたわけではなく

今回の私の密かなテーマです。

 

織りスタッフはこの2年の間に、

サイザル織りという新しい技術を習得するために

様々な試行錯誤をしてきました。

 

皆、経験を積んできたサイザル織りのプロですが

あまり好ましくないクセも付いてしまいました。

 

私が日本から何か覚えて新しく教えようとすると

大体、まず最初に否定されます。

彼女たちのプライドもありますが、

サイザルという厄介な素材を使っている以上、

どうしても慎重になってしまうのです。

 

1~2回までは私の顔を立てて試してくれますが

それで納得がいかないと元に戻ります。

彼女たちの気持ちを尊重しつつ、

新しい技の重要性をどう説得するかが

いつも悩みの種です。

 

今回は、まず私の織り修行の模様を

ビデオで見せました。

更に実際に使った麻糸も見せて

(サイザルは麻ではないですが

同じ植物繊維の方が説得力があると思い)

「ほら、これでもできたから大丈夫!」と

話してみました。

 

みんなの目はちょっと懐疑的。

でも懐疑的な瞳の中に「やってみたいかも・・・」

という表情もちらほら見えます。

 

織子のウィンフレッドが咳払いをし、

「一応言っておくけど、サイザルは硬いからね」

(ほら、言うと思った!)

「分かってる。でも、麻も中々厄介な素材だけど

ちゃんと織れたから、みんな私を信じて

お願い、一回やってみて!」

 

いつもじゃなくてもいい。

ただ、時には長い物に巻かれてみましょ♪

と言わんばかりに。

 

結果的には・・・

大成功です。

 

新しい技を試すうちに楽しくなってしまったのか。

4人で力を合わせて整経も巻き取りも、

見事に覚えました。

f:id:amberhour:20161120064954j:plain

f:id:amberhour:20161120064754j:plain

f:id:amberhour:20161120064804j:plain

(4人で交代しながら新しい技に挑戦!)

 

ね?私を信じて良かったでしょう?

という私の得意気な顔に

みんなはちょっと照れた顔をします。

 

私たちはこれからも、押し問答しながら

サイザル織りを極めていきます!

 

最後になりましたが、織り素人の私に

いつも丁寧に、優しく教えてくださる

箕輪先生、南先生、北村先生。

本当にありがとうございます。

 

皆さまのおかげでまた少し、成長できました。

これからもどうぞよろしくお願いします!